パラメータのロバストネスとシステムのロバストネス

80のパラメータで規定されるシステムを考えてみる(細胞生物学の標準から考えるととても小さなシステムだ)。パラメータに摂動を与えて正常なふるまいに対する影響を見てみる。どのパラメータもランダムな値を選択する。半分の例では、システムは正常にふるまう。このシステムはそれぞれのパラメータに対してロバストであるといえる。今、このシミュレーションで実際に用いられたパラメータスペースは、0.5の80乗であり、1.29x10の24乗分の1である。別の言葉で言えば、パラメータスペースのほんの小さな一部分では、正常なふるまいを見せていると言うことになる。それぞれのパラメータに対してはロバストなシステムであっても、全体としてはこの上なく見事に調整されているのである。von Dassowの2000年のNatureの論文を参照。

コメント:「パラメータ」という言葉の定義をしっかりとしておく必要があるでしょう。ネットワークを破壊してしまうようなパラメータの摂動を加えた場合、これは果たして「パラメータの摂動」と言っていいのでしょうか?細胞内の分子相互作用ネットワークの場合、ネットワークを構成した時点でかなり大きなパラメータの縛りを作ることが出来ていることになります。このネットワークの構成の部分すら「パラメータ」というものでひとくくりにしたとすれば、生命システムはものすごい調整によって出来ていると言っていいと思いますが。

2008-04-05 (土) 00:00:00