私たち分子生物学者は、コンピュータ上のソフトウェアでDNAを切り貼りして新しいプラスミドや遺伝子改変*1を行います。この、コンピュータでの作業は、in silico cloningという呼ばれ方をしています。これは、試験管内で行う実験を in vitro、細胞内で行う実験を in vivoと呼ぶことに対応させて、コンピュータで行う実験を in silicoと呼ぶことから来ています。
一方で、工学の世界ではずいぶん前から、CAD(キャド)すなわち Computer Aided Design(コンピュータ支援によるデザイン)によって建築物やデバイスなど様々な工学製品のデザインを行ってきました。
上述したコンピュータソフトでのコンストラクトは、コンピュータ行われる実験というよりはデザインですので、CADに近いものだと思います。
今後、コンピュータソフトでのコンストラクトのことはCADと呼びましょう。
2009-06-09 (火) 00:00:00