Nature タイトルの日本語訳に見る「robustness」の変遷

"Robustness" が Nature によってどのように翻訳されてきたかの変遷を見てみましょう。

定まっていない時期(2003年ごろまで)

Pubmedサーチで引っかかる最も古いrobustnessがタイトルの論文。タイトルの日本語訳はありません。

  • Barkai N, Leibler S., Robustness in simple biochemical networks., Nature. 1997 Jun 26;387(6636):913-7.

Leiblerらが、細胞システムのロバストネスをはじめて議論した論文。ただしタイトルに日本語訳はありません。

  • Lenski RE, Ofria C, Collier TC, Adami C., Genome complexity, robustness and genetic interactions in digital organisms., Nature. 1999 Aug 12;400(6745):661-4.
    「デジタル生命体のゲノムの複雑性、強さ、遺伝子の相互作用」
  • Eldar A, Dorfman R, Weiss D, Ashe H, Shilo BZ, Barkai N., Robustness of the BMP morphogen gradient in Drosophila embryonic patterning., Nature. 2002 Sep 19;419(6904):304-8.
    「ショウジョウバエ胚のパターン形成におけるBMPモルフォゲン勾配の強い安定性

「頑健性」という言葉が出てくる時期(2003年から2004年あたり)

  • Kitano H., Cancer robustness: tumour tactics., Nature. 2003 Nov 13;426(6963):125.

北野氏の論文ですが、レビューなのでタイトルの日本語訳がありません。

2003年から2005年あたりを、アブストラクトも含めてみてみます。

これらの論文では「頑健性」「頑健さ」などと訳されています。

「ロバストネス」へ(2005年から現在)

この論文では「ロバストネス」となっています。2005年あたりが境目という事でしょうか...どうでもいい話ですが。

  • Azevedo RB, Lohaus R, Srinivasan S, Dang KK, Burch CL., Sexual reproduction selects for robustness and negative epistasis in artificial gene networks., Nature. 2006 Mar 2;440(7080):87-90.
    「人工の遺伝子ネットワークにおいて有性生殖はロバストネスと負のエピスタシスを強化するような選択を行う」
  • Bershtein S, Segal M, Bekerman R, Tokuriki N, Tawfik DS., Robustness-epistasis link shapes the fitness landscape of a randomly drifting protein., Nature. 2006 Dec 14;444(7121):929-32.
    ロバストネス-エピスタシスの関係がランダムドリフトするタンパク質の適応度地形を決める」
2008-11-07 (金) 00:00:00