以前、酵母で死ぬほどGFPを発現してみたら酵母のコロニーが幻想的な緑色になることをこのブログで書きました。今回、たまたま大腸菌で思いっきりGFPを発現する機会がありましたので、その観察結果を。条件は、pGLO in TOP10株、LBamp + 40mM arabinoseの条件です。
アラビノースによりGFPを誘導しています。アラビノースなしのコロニーと比べると増殖が遅くなっているので、「死ぬほど」とはいいませんが、増殖阻害が起きる程度にはGFPが大量発現しています。ブラックライトをあてるときれいに光ります(右)が、酵母の時のように、肉眼で見える黄緑色のきれいなコロニーは作りません(左:若干薄緑に見える程度です)。私はこれを見て逆に、「酵母すげえじゃん!」と思ってしまいました。
ただ、これはGFPuvというバリアントを使っているので、そのせいで可視光のもとではあまり緑に見えないのかもしれません。もっと「緑」な大腸菌のコロニーを知っている方は連絡頂けるとうれしいです。
(Visited 1,794 times, 14 visits this week)
kikGとかkikGRというプラスミドはもっときれいです
IPTG inductionですが
面白く読ませていただきました。酵母はすごいですね。
DsREDを大腸菌に発現させたことがありまして、コロニーがうっすらピンク色になりますが、DsREDは空気酸化により発色団が形成されますので冷蔵庫に入れて大腸菌の活動を抑えると発色が良くなります(液体培養後に集菌、ソニケーション・界面活性剤で溶解して数時間振盪すると少しずつ赤くなります、GFPはやったことありませんが…)。
GFPも発色団形成に空気酸化が必要ですので、細胞内の還元状態が高い大腸菌では色が観察されにくく、酸素を好む酵母では発色しやすいのでは?と考えてみました。
GFPは37℃よりも低温(25度前後)の方がフォールディングしやすいそうです。発現時の温度も関係あるかもしれませんね。
当然、発現量による差も大きいと思います。
長文失礼致しました。