システムバイオロジーレベルのモデルは、真にAnalyticalでPredictableなのか?

細胞内での分子の相互作用を再現し、細胞のコンピュータモデルを作ろうとする努力が行なわれている。このようなコンピュータモデル(あるいは数理モデル)は、システムバイオロジーレベルのモデルと呼ばれたりもする。しかし、この手のモデルはただ単に自分たちが思っていることを表現するためにしか使えないのではないかという意見がある。理解を助けるための「動くポンチ絵」とでも言えるか。

この手のモデルが、実際に細胞でおきている未知の現象を解析したり予測したりするために利用可能なのかという疑いである。この根底には、細胞という複雑な現象を再現しようとするこの手のモデルには、本質的に「無限の自由度 (indefinite flexibility) 」があり、人間がやりたいようにいじれてしまうので、いつまでも実際の細胞に近づけないのではないかという考えがある。

この手のディスカッションについては、A. Murrayらのレビューがある

私たちもこのようなモデルを使い、細胞の理解を深めようとしているが、上記のクリティシズムに関して実際には明確な答えを持っていない、というのが正直な意見である。

しかし、確信がないからといってその道を進んではいけない訳ではない。私たち研究者は、誰も歩んだことのない道を進むのが仕事だ。

「疑われる」ところにこそ、興奮や驚きがあるとはいえないだろうか。

というようなことを、今回の論文のレビューを通じて考えた。

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