Plasmid Construction Using Recombination Activity in the Fission Yeast Schizosaccharomyces pombe

手前味噌ではあるが、PLoS Oneに私どもの論文が発表された

タイトルは、「分裂酵母の相同組換え活性を利用したプラスミド構築」。以下は要旨である。

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遺伝子のクローニング(プラスミドの構築)を行なう際、通常は試験管内で制限酵素によって切断した断片をDNAリガーゼで結合させ、それを大腸菌で増幅することにより行なわれる。

一方、出芽酵母のように相同組換え活性の強い細胞の場合には、相同領域を持つ複数のDNA断片を同時に酵母細胞に導入することで、細胞内でプラスミドを構築することができる。これを、Gap-Repair Cloning(GRC)と呼ぶ。GRCは、デザインの自由度や効率が非常に高く、簡便であり、特別な酵素も用いないのでコストも低く抑えられる。また、酵母で遺伝子の機能解析を行ないたい場合には、そのまま解析が行なえるので非常に迅速でもある。出芽酵母では、GRCが有効に働くことから、GRCを利用した大規模な遺伝子の機能解析が効率よく行なわれている。

これに対して、分裂酵母ではGRCが利用できるという報告はあったものの、その効率についてシステマティックな解析が為されていなかった。本研究では、分裂酵母でもGRCが(予想に反して)十分に実用的な効率(>70%)で利用できることを示した。これにより、出芽酵母とならび真核細胞のモデル生物としての評価を受けている分裂酵母での、大規模な遺伝子の機能解析が大きく加速することが期待できる。

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ちなみに、私どもの論文とほぼ時を同じくして(正確には先方が4日早い)、島根大学の川向教授のグループが、分裂酵母のGRCについての論文を発表している。彼らも私たちとほぼ同じ研究をしているのだが、成功率が、私どもがやった場合には70%以上であるのに対して、彼らは20%程度と報告している。今後、汎用性を高めるためにはこのような違いがどこから生じているのかを突き詰める必要があるだろう。

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