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A Blog for Yeast and Systems Biology

2011-04-102011-04-28

アンチセンスな発現は、遺伝子発現のばらつきと遺伝子ローカスの相互依存性を増加させる。

Antisense expression increases gene expression variability and locus interdependency.

次世代シーケンサーとタイリングアレイの力で、酵母(S. cerevisiae)では、ゲノム上のどこからRNAが転写されているかが精密に分かってきている。

そこで明らかになった事は、酵母のゲノム上に沢山のアンチセンスな転写(ORFをコードしていない転写)がおきている事である。本論文では、一割程度の遺伝子がアンチセンスRNAを持っていると述べている。

問題は、「このようなアンチセンスな転写が生理学的な機能を持っているのか?」であろう。

本論文では、センスの転写とアンチセンスの転写がお互いに拮抗する事でスイッチを形成する可能性について述べている。

具体的な例として、FUR4遺伝子座をあげ、FUR4遺伝子が抑制状態にある時(フェロモンがないとき)、かつアンチセンス転写が誘導される条件(ガラクトース培地)において、FUR4遺伝子の抑制がより強くなる事を示している。

実際にアンチセンス転写が遺伝子発現の制御に重要な役割を果たしている例はいくつか報告されている(例えば以下)。

Nutrient-regulated antisense and intragenic RNAs modulate a signal transduction pathway in yeast.
PLoS Biol. 2008 Dec 23;6(12):2817-30.
Nishizawa M, Komai T, Katou Y, Shirahige K, Ito T, Toh-E A.

ただ、それが一般的に、かつどれくらいの重要度をもって遺伝子発現に寄与しているのか、私は多少懐疑的である。

例えば、FUR4のアンチセンスの発現はガラクトースで誘導されるが、それはFUR4の下流にある遺伝子GAL80をガラクトースで誘導したいがために、誤っておきている転写のノイズかもしれない。そのノイズがたまたまFUR4の転写に影響をしているように見えているだけなのではないか?

「そういう機構がありうる」という例として認識はしておくのはいいと思うが。

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論文 酵母

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