酵母のSTAP現象、ではなく自家蛍光を観察する。

ちまたで騒がれているSTAP現象、「死んだ細胞の自家蛍光をOct4-GFPの蛍光と勘違いしているんじゃないか」という話もよく耳にします。

実際、Youtubeに上げられている動画をじっくり見てみると、緑色に光り始める細胞は直前に細胞の内容物が漏れでているように見えます。もちろん、「細胞の初期化には細胞質を捨てることが重要」という可能性もないことはないので、これが実際に「STAP細胞」ができる瞬間なのかもしれません。

ところで、私もGFPを初めて使った時、あるいは学生の指導等で何度も経験したのですが、酵母でも死んだ細胞は強い蛍光を発して、それがGFPの蛍光と勘違いすることがあります。

どんな風に見えるかを参考のためにこのエントリーで紹介したいと思います。

Autofluorescence of dead yeast cells

Autofluorescence of dead yeast cells

これは、GFPの遺伝子を持っていない(普通の)酵母細胞を寒天培地上で数日間培養し、蛍光顕微鏡で観察した写真です。

GFPのフィルターを使うと光っている細胞が複数見えます(上図・左)。明視野で、蛍光を発している細胞を見てみると(上図・右・矢印)、すべて細胞が「クシャッ」となっていることが分かります。これは死んで中身がなくなった細胞の死骸です。

これは、GFPの蛍光を観察したものではありません(死んだ細胞の自家蛍光です)。GFPを使い始めたばかりの方が経験する、「よくある間違い」ですので注意が必要です。

 

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