Skip to content
酵母とシステムバイオロジー
酵母とシステムバイオロジー

A Blog for Yeast and Systems Biology

  • このサイトについて
  • 新着記事
  • サイトマップ
酵母とシステムバイオロジー

A Blog for Yeast and Systems Biology

2019-06-232019-06-23

“ちょうどいい感じ”のDNAの3Dモデル

久しぶりの3Dプリンターシリーズ(?)です。

今回はずばりDNA!!

講義での話ですが、DNAの持つ特徴、ポリヌクレオチドであることや二重らせんのヒモであることを説明するときに模型があるととても便利です。

ヒモとしての性質はビニールチューブを用いて説明できなくはないですが、ヒモがどういう分子構造でできているのかや、二重らせんの溝の構造などを説明するには不十分です。

そこで3Dプリンターの出番となるわけですが、蛋白質のモデルのようにPDBから得られるモデルだとぐりぐりよじれた硬い模型しか作れないので、なかなか「DNA感」がないという問題がありました。

それで今回少しウェブをサーチして、ついに “ちょうどいい感じ”のDNAモデル(のモデルファイル)を見つけました。

DNA_model
ちょうどいい感じのDNAモデルです。

このモデルの詳細はこのページを見て頂いたら良いと思います。モデルのファイルはmkuiper氏が作成されたものをダウンロードして使っています。

このモデルの良いところはいくつかありますが、まずはちょうど良いパーツから構成されているところ。

DNA_parts
DNAモデルのパーツです。リン酸ー糖の骨格と塩基からなります。
DNA_parts2
パーツとして打ち出したモデルをくみ上げます。写真は骨格と大量のシトシン。

モデルのパーツはリン酸ー糖の骨格と4種類の塩基です(RNAの塩基や修飾塩基のモデルファイルもあります)。細かい部分までは作らず骨格と塩基対でDNAを組み上げていくことができます。水素結合の数もA-Tは2本、G-Cは3本となっているので一目でどの塩基かを認識できます。

良い点の2つ目はDNAの詳細な構造を再現していること。パーツをくみ上げていくと右巻きのB型の構造ができてきて、塩基対から糖に向かう結合に角度があるために主溝と副溝をができてくるとか、教科書に書いてあるようなことが自身の手で再現できます。

そして3つ目の良い点、これがこのモデルの一番のよい点だと思いますが、モデルがパーツからできているので連結部分が回転でき、結果として完成した構造が柔軟性を持つようになるのです。

DNA_model_long
緩く巻いたDNAモデル
DNA_model_short
きつく巻いたDNAモデル

巻きを強くしてみたり弱くしてみたり、曲げてみたりもできます。ポリマーかつヒモな感じを味わうことができます。

長いモデルを作っていくと結合が切れやすくなります。多分長いDNAも切れやすいんだろう。ただ、塩基対どうしのスタッキング相互作用はこのモデルでは再現できていないので、実際のDNAはもっと安定した構造なのだろう。・・・なんてことに思いをはせることもできます。

ちなみにここで紹介したモデルでは、特定の塩基だけアクリル絵の具で色をつけています。さてその配列とは何の配列でしょうか? 正解者にはこのDNAモデルのパーツを1つプレゼントします。

ちなみにこのDNAモデルも夜光フィラメントで作られているので暗所で光ります。

Glowing_DNA_model
光るDNAモデル

今後は塩基ごとに違う色のフィラメントでプリントし、実際に何かをコードしているDNAを作ってみたいと思ったりもしています。一日30塩基打ち出せるとして、GFPの遺伝子(約700bp)は一ヶ月あればできますね。・・・そして最後は世界一長いDNAモデルを作ってギネスに挑戦、なんていうのも面白いかもしれません(やりませんけど)。

facebookShare on Facebook
TwitterTweet
(Visited 3,811 times, 12 visits this week)
3Dプリンター テクノロジー

投稿ナビゲーション

Previous post
Next post

Related Posts

遺伝子型から表現型を予測する全細胞レベルのコンピュータモデル

2012-11-08

A whole-cell co…

Read More
ウェブページ

Proteomap : プロテオームを可視化する新しい方法

2015-06-112017-06-24

Visual account …

Read More
テクノロジー

Gather.townで100人規模の研究会を行った

2021-11-272022-11-05

先日、地方の研究会の幹事を仰せ…

Read More

Comments (3)

  1. mcnrktgw より:
    2019-06-24 7:56 AM

    HindIIIかな?

    返信
  2. Y より:
    2019-06-27 8:06 AM

    いつも興味深く記事を読まさせていただいています。
    特定の配列ですが、制限酵素サイトのHindIIIあるいはBamHI、KpnIあたりかと想定しています。
    あえていうならなんとなくBamHIでしょうか。
    光るパーツほしいです。

    返信
  3. hisaom より:
    2019-08-05 8:09 PM

    これ、上から写真を辿っていくと答えが分かるようになっています。正解はHindIIIです。せっかくお答え頂いたので、YさんにはGFPのモデルをお送りします(お送りしました)。ncnrktgw氏にはすでに何かあげてましたっけ? 欲しいものがあったら言ってください。

    返信

mcnrktgw へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

3 × three =

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください。

人気の記事

  • 論文の図とレジェンドに見る悪しき伝統 (135)
  • 出芽酵母と分裂酵母の基本知識 (82)
  • ナノポアシーケンサーMinIONインプレッション (35)
  • 大腸菌の形質転換ではヒートショックも後培養もいらない(こともある) (46)
  • 制限酵素のイタリック表記は必要ない (13)
  • 微生物実験でのイエローチップの(驚くべき)使い方 (36)
  • 「赤色蛍光タンパク質 yEmRFP/mCherry が切れちゃう謎」が解決した (16)
  • シリーズ過剰発現・第5回「過剰発現に用いられるプロモーター」 (22)
  • シリーズ過剰発現・第1回「過剰発現とは?」 (25)
  • 岐路に立つ酵母の栄養要求性マーカー (16)
©2026 酵母とシステムバイオロジー | WordPress Theme by SuperbThemes