Skip to content
酵母とシステムバイオロジー
酵母とシステムバイオロジー

A Blog for Yeast and Systems Biology

  • このサイトについて
  • 新着記事
  • サイトマップ
酵母とシステムバイオロジー

A Blog for Yeast and Systems Biology

2015-12-082015-12-08

過剰発現実験の定量的側面

Quantitative nature of overexpression experiments.

Moriya H. Mol Biol Cell. 2015 Nov 5;26(22):3932-9. doi: 10.1091/mbc.E15-07-0512. PMID:26543202

 最近、MBoC(Molecular Biology of the Cell誌はこう略すらしい)に発表した私の論文です。MBoCのQuantitative biology特集号のperspectiveとして書かせていただきました。手前味噌ですみませんが紹介させていただきます。

この論文では、これまで定性的に捉えられがちだった過剰発現実験の定量的な側面を解説しています。というか、過剰発現実験というのは本質的には、「どれだけ過剰か」という定量的な実験なので、それを理解しておかないと結果の解釈を間違ってしまうよ、というメッセージを書きました。

また、これまでにいろいろ行われてきた過剰発現実験の結果をまとめて、過剰発現が細胞機能の障害を起こす「一般的なメカニズム」を4つ紹介しています。

過剰発現による細胞機能障害の4つの理由
過剰発現による細胞機能障害の4つの理由

Resource overload(リソース過負荷)、Stoichiometry imbalance(化学量不均衡)、Promiscuous interaction(乱雑な相互作用)、Pathway modulation(パスウェイ修飾)

基本的にはタンパク質の過剰発現が引き起こす細胞機能の障害は上の4つに分類されると考えています。他にあるようでしたら教えていただけると嬉しいです。

 ーー

ちなみにMBoCに初めて論文を掲載したのですが、「MBoCの著者になっておめでとう!」ということでTシャツが送られてきました。

埋め込み画像への固定リンク
MBoCのTシャツ
facebookShare on Facebook
TwitterTweet
(Visited 1,253 times, 4 visits this week)
エッセイ システムバイオロジー ロバストネス 論文 酵母

投稿ナビゲーション

Previous post
Next post

Related Posts

和製英文誌のインパクトファクターをあげる努力

2012-03-04

昨日、とある和製英文誌の実質上…

Read More
エッセイ

「摂動」から始めるべき?

2014-09-252017-08-09

最近思っていることなのですが、…

Read More

”Abundance of Ribosomal RNA Gene Copies Maintains Genome Integrity”

2010-02-08

遺伝学研究所の小林武彦さんのと…

Read More

Comments (3)

  1. TM より:
    2015-12-08 2:09 PM

    stress granuleのような今流行りのliquid-liquid phase separationが、構成因子の高発現でectopicに引き起こされるようなケースはどうでしょう?

    返信
  2. hisaom より:
    2015-12-09 10:17 AM

    細胞の中は様々な凝集体だらけというパラダイムも最近でてきていますね。私の知る限り、凝集体=Toxicというわけではなく、逆に凝集体がToxicityを避けるために作られるという説もあるようです。今のところ、「Toxicな凝集体は必須なタンパク質を特異的に巻き込むからToxic」という事例は複数ありますが、凝集体の物理化学的な性質でToxicityがでるという例は知りません。また調べてみたいと思います。

    返信
  3. ピンバック: 濃度依存的な液相分離はタンパク質の発現上昇にともなう毒性の原因となる | 酵母とシステムバイオロジー

コメントを残す コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

1 × four =

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください。

人気の記事

  • 出芽酵母と分裂酵母の基本知識 (85)
  • 論文の図とレジェンドに見る悪しき伝統 (57)
  • ナノポアシーケンサーMinIONインプレッション (34)
  • 大腸菌の形質転換ではヒートショックも後培養もいらない(こともある) (36)
  • “KOD”ポリメラーゼに対する認識の世代間格差? (20)
  • シリーズ過剰発現・第5回「過剰発現に用いられるプロモーター」 (24)
  • 自然界から酵母をとってくる(前編) (15)
  • 「パスツール効果」なんて存在しない? (12)
  • 「赤色蛍光タンパク質 yEmRFP/mCherry が切れちゃう謎」が解決した (19)
  • 制限酵素のイタリック表記は必要ない (7)
©2026 酵母とシステムバイオロジー | WordPress Theme by SuperbThemes