CellDesigner4.3でCell Cycleモデルを再構築してみよう(3)

前回「CellDesigner4.3でCell Cycleモデルを再構築してみよう(2)」の続きです。

ダイアグラムが完成しましたのでパラメーターや数式をいれてモデルを完成させます。

 

数理モデルの構築(1/2):パラメータや代数ルールなどを入力

前回作った図に数式を入れていきます。ここではちょっとずるをして、(1)で出てきたデータベースのモデルを参考にして入れていきたいと思います。

と言うのは、論文に書かれているような微分方程式を実直にいれるよりも、Functionを定義したほうが入力が楽であることや、Chen2004モデルに含まれるEventやRuleなどの入力には、常微分方程式の入力ではあまり使わないようなCellDesignerの機能を使う必要があるからです。さらにパラメーターの書き方も、論文そのままの文字が使えないこともありますので(これは自由に変更したら良いものではあるのですが)、これもデータベースに登録されているモデルを参考にします。

まずはParametersを入れていきます。Table 2 のリストにあるもの(150ほど有ります)を間違えないように入れます(苦行です)。同じくSpeciesのinitialQuantityも入力します。この時、遺伝子や分解産物(アミノ酸など)は、boundary condition =  trueに設定します。

パラメーターを入力

パラメーターを入力

初期値を入力

初期値を入力

次にTable 1の後半の代数ルールを入れていきます。

これは、RulesのAssignmentで入れます。

#自分メモ:エッジでつながっているSpeciesの値をAssignmentで決めることはできない仕様になっている。代数で値が決められる要素(Table 1の後半にリストされているもの)は全部parameterにする。Speciesの値をAssignmentで決めるには、boundary condition = trueにしなければならない。

さらにいつも出てくる関数に関しては、Functionsで登録しておくと便利です。このモデルでは、Michaelis-Menten式やMass Actionがよく使われています。これらはシンプルなので登録しなくても良い気もします。一番面倒なのが、タンパク質発現のON・OFFや酵素反応に使われているGoldbeter-Koshland kineticsです。これは登録しておくべきでしょう。

この辺りになってくると、セーブしようとしたらエラメッセージが出てきたりすると思います。大抵はパラメーターを作り忘れていたり、タイポだったりしますので、メッセージを読んでエラーを修正しながらセーブします。

Assignmentを入力

Assignmentを入力

次にイベントをいれました。

 

数理モデルの構築(2/2):微分方程式を入力

微分方程式の部分の入力を行います。

微分方程式の解釈で注意すべきことが有ります。第2回でも少しかきましたが、方程式の右辺は、「作る反応」と「失う反応」に分かれています。これが、CellDesginerの描画方式では、その要素に対して「入ってくる矢印」と「出て行く矢印」にほぼ対応します。

ですからひとつの要素の時間変動を表す微分方程式をばらして、それぞれの矢印(エッジ)に式の部分部分を入力していく必要があります。

#自分メモ:Reversible = Trueにした場合、従来の方向をプラス、逆方向をマイナスのリアクションとして記載する。

途中「私はなんでこんなことをやっているんだろう・・・」と挫けそうになりましたが、休憩を挟んだりしてなんとか入力終了。多分間違いもたくさんあるでしょう。とりあえずセーブです。

Reactionsをすべて入力。

Reactionsをすべて入力。

さていよいよシミュレーションを動かしてみます。

Control panelから、Simulationを選んで・・・。

やっぱりエラーが出ました。パラメーターの入力ミス(タイポ)のようです。入れ直します。

そしてシミュレーションを・・・今度はコントロールパネルが開きました。COPASI solverで動かしてみましたが、うんともすんとも言いません。どうやらどこかにクリティカルなエラーがあるようです。

ということで、ここからバグ取りが始まりますが、今回はこれまで。

CellDesigner4.3でCell Cycleモデルを再構築してみよう(4 最終回)」に続く。

 

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